仕事や事業をやめられないのはなぜ?コンコルド効果・サンクコストと「やめ時」の考え方

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「ここまで頑張ったんだから、もう少し続けよう」
「せっかく資格まで取ったんだから」
「ここまでお金をかけたのに、今やめたらもったいない」

仕事でも、事業でも、

「本当は一度見直した方がいい気がするのに、なぜかやめられない」

ことがあります。

もちろん、続けること自体が悪いわけではありません。

続けたからこそ結果が出ることもあります。

でも、

「これから良くなると思うから続ける」のか、
「ここまでやったことを無駄にしたくないから続ける」のか。

この2つは、似ているようで違います。

ここで知っておきたいのが、

「サンクコスト」と「コンコルド効果」

です。

今回の記事の目次

サンクコストとコンコルド効果の違い

この2つ、似ているので少し分かりにくいですよね。

ものすごく簡単に言うと、

・サンクコスト=もう取り戻せないもの
・コンコルド効果=それが惜しくて、さらに続けてしまうこと

です。

たとえば、

「いつか自分のお教室を開きたい」

と思って、30万円の資格講座を受講したとします。

資格を取得して、実際にお教室を始めてみた。

でも半年ほど続けるうちに、

「思っていた働き方と違うな」
「私は、お教室運営そのものはあまり好きじゃないかもしれない」

と思うようになった。

この時、

すでに資格取得に使った30万円は、教室を続けても、やめても戻ってきません。

これがサンクコスト(埋没費用)です。

ところが、

「でも30万円も払ったし……」
「ここでやめたら、あのお金が無駄になる」

と思って、

本当は続けたいのか分からないのに、

  • さらに花材を仕入れる。
  • 広告費を使う。
  • 新しい資格を取る。
  • 教室運営に時間を使い続ける。

このように、

「過去にこれだけ使ったんだから」という気持ちが、これからの判断にまで影響してしまうこと。

これがコンコルド効果です。

つまり、

・30万円使ったこと=サンクコスト
・30万円が惜しくて、その後も続ける=コンコルド効果

と考えると分かりやすいです。

問題なのは、

30万円使ったことそのものではありません。

「30万円使ったから」という理由だけで、次の10万円や次の1年まで決めてしまうこと。

過去に使ったお金は、続けても戻ってきません。

だからこそ、

これからの判断では、

「ここまで使ったから」ではなく、「ここから先にも使いたいか?」

を考える必要があります。

なぜ「コンコルド効果」と呼ばれるの?

名前の由来になったのが、超音速旅客機「コンコルド」です。

コンコルドの開発では巨額の費用が投入され、採算性に問題があることが見えてからも計画が続けられました。

この事例から、

すでに多くの資源を投入したことで、損失が予想されても撤退しにくくなる状態

を「コンコルド効果」と呼ぶことがあります。

大事なのは、

「コンコルドが失敗した」という話を覚えることではありません。

私たちも、

過去に使った時間やお金が大きいほど、その過去を切り離して判断するのが難しくなる

ということです。

私もオンラインショップをやめる時に考えました

私は以前、花苗のオンラインショップを運営していました。

  • 売上もありました。
  • アクセスもありました。
  • 時間も使いました。

商品を考えて、撮影して、販売して、発送して…。

そこまで育てたものをやめるとなれば、

当然、

「ここまでやったのに」

という気持ちはありました。

でも、途中から別の問いを考えるようになりました。

「ここまで何を使ったか」ではなく、
「ここから先も続けたら、私は何を使うことになる?」

です。

  • さらに「時間」を使う。
  • さらに「体力」を使う。
  • さらに花を「管理」する。
  • 売上が増えれば、「仕事量」も増える。

その先にある「働き方」を考えた時、

私は、

「この形をさらに大きくしたいわけではない」

と気づきました。

だから閉じました。

過去に使った時間が無駄だったからではありません。

むしろ、

そこで得た「経験」や「知識」は今も残っています。

でも、

過去にたくさん使ったからといって、未来まで同じものに使い続ける必要はない。

そう考えました。

では、会社を辞めないのもコンコルド効果?

ここは分けて考える必要があります。

たとえば私が、

「今の会社を辞めたら、毎月の給与がなくなって家計に影響する」

と考えて会社員を続ける。

これは、それだけでコンコルド効果とは言えません。

なぜなら、

これから得られる「給与」や「生活の安定」

という未来のメリットを考えているからです。

好きか嫌いかだけではなく、

  • 収入。
  • 生活。
  • 家族。
  • 働く時間。
  • 体力。
  • 将来性。

いろいろな条件を含めて、

「今は続ける」

と判断することもあります。

これは、

過去に縛られていることと、現実的な条件を考えて選んでいることの違い

です。

「続ける理由」を分解してみる

仕事や事業をやめるか迷った時、

いきなり、

「続ける?やめる?」の二択にしなくてもいいと思います。

まず、

なぜ私は続けようとしている?

を分解してみます。

たとえば、

「ここまでお金をかけたから」
「資格を取ったから」
「5年間続けてきたから」

なら、

過去に使ったものが判断に影響している可能性があります。

一方、

「今後も十分な収入が見込める」
「この経験をもう少し積みたい」
「今は生活の安定を優先したい」
「改善できそうな部分がある」

なら、

未来を見て続けようとしている。

同じ「続ける」でも、

理由が違います。

事業なら「ここから先」を見る

特に個人事業では、

「ここまで頑張ったから」
「ここまでお金をかけたから」
「せっかくここまで育てたから」

という気持ちが、続ける理由になっていることがあります。

そんな時は、一度、

これまで積み上げてきたものが全部ゼロになったとしたら?

と考えてみます。

  • 今まで使ったお金も。
  • かけた時間も。
  • 積み上げた実績も。
  • 「ここまで頑張った」という気持ちも。

全部いったん横に置いて、

それでも私は、もう一度この事業を選んで、ここから時間とお金を使って育てていきたいと思う?

と考えてみる。

「それでもやりたい!!」

と思うなら、

過去にしがみついているだけではなく、これから先にも続けたい理由があるということです。

反対に、

「ゼロからなら、もう選ばないな」

と思うなら、

そこで初めて、

じゃあ私は、何のために今これを続けているんだろう?

と考えてみる。

もちろん、

「NOだったから、すぐやめる」ではありません。

収入の問題もある。

お客様との約束もある。

改善できる余地が残っている場合もある。

だから次に、

・これから何を投入する必要がある?
・まだ改善できる余地はある?
・何を変えたら検証できる?
・いつまで試してみる?
・どんな状態になったら縮小や撤退を考える?

と、現実的な条件を見ていきます。

大事なのは、

「ここまでやったから続ける」から、一度離れること。

過去に使った時間やお金ではなく、

「ここから先にも、私はこの事業に時間やお金を使いたいのか?」

で考えてみる。

それだけでも、

「なんとなく続ける」から、

自分で理由を持って続ける/変える/やめる

に変わっていきます。

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