花屋を辞めた私の挑戦|売上は伸びたのに、働き方を変えた理由

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私は以前、会社員をしながら、花苗のオンラインショップを運営していました。

約22か月で、累計売上は1,200万円を超えました。

Instagramのフォロワーも増え、オンラインショップにもたくさんのお客様が来てくださるようになりました。

数字だけを見れば、

「これからもっと伸ばしていけばいい」

そんな時期だったと思います。

でも私は、そのオンラインショップを辞めました。

売れなかったからではありません。

花が嫌いになったわけでもありません。

むしろ今でも、花は大好きです。

では、なぜ辞めたのか。

当時の私は、

「この働き方を続けた先に、私が欲しい人生が見えない」

と感じるようになっていたからです。

そして、あれから時間が経った今。

当時はうまく言葉にできなかった違和感が、少し違って見えるようになりました。

私は、

「何を売るか」「どうやって売上を伸ばすか」は一生懸命考えていた。

でも、

「どんな構造の事業を作りたいのか」までは考えていなかった。

この記事は、オンラインショップを辞めた直後に書いた記事を、現在の視点から大きく書き直したものです。

今回の記事の目次

花が好きで始めたオンラインショップ

私が花にハマったきっかけは、一鉢のバラでした。

当時はマンション暮らし。

育児にも少し疲れていた頃で、主人と立ち寄ったホームセンターでバラ苗を買いました。

ところが、知識なんてありません。

水やりも消毒もうまくできず、そのバラはどんどん弱っていきました。

「やっぱり私には無理かな」

そう思ったのですが、それでも花への興味はなくなりませんでした。

主人も、私が花に興味を持ったことを喜んでくれて、毎週のようにホームセンターへ連れて行ってくれるようになりました。

一鉢増え、また一鉢増え。

横長のプランターに買ってきた花を並べて植える。

今思えば、あれが私の最初の寄せ植えです。

上手でもなんでもありません。

でも、めちゃくちゃ楽しかった。

そのうち植物はどんどん増えて、一戸建てに引っ越す前には、ベランダに出るのも大変なくらいになっていました(笑)

そして、

「こんなに好きなら、花を仕事にできたら最高じゃない?」

と思うようになりました。

そこから始めたのが、花苗のオンラインショップでした。

売上が伸びるほど、仕事も増えていった

最初はもちろん、お客様なんてほとんどいません。

  • どうしたら知ってもらえるのか。
  • どんな写真なら見てもらえるのか。
  • どんな商品なら欲しいと思ってもらえるのか。
  • 試して、失敗して、また変える。

それを繰り返しました。

少しずつInstagramも見てもらえるようになり、オンラインショップにも注文が入るようになりました。

約22か月で、累計売上は1,200万円を超えました。

でも当然、

売上が増えれば、仕事も増えます。

花苗は生き物です。

売れた時だけ仕事をすればいいわけではありません。

  • 水やり。
  • 剪定。
  • 防虫対策。
  • 仕入れ。
  • 入荷チェック。
  • 撮影。
  • SNS発信。
  • 注文管理。
  • 梱包。
  • 発送。
  • お客様対応。

春や秋のハイシーズンになると、主人や周りの方に手伝ってもらっても、夜中から早朝まで作業することもありました。

家の中には段ボールや梱包資材。

息子たちまで、商品や資材を傷めないよう気を遣いながら生活していました。

それでも当時の私は、

「ここまで頑張れている私、すごい!」

くらいに思っていました(笑)

売上も伸びている。

お客様にも喜んでもらえている。

だから、

「もっと頑張れば、もっと伸ばせる」

と思っていたんです。

売上につながることは、ほとんど全部「正解」になる

今振り返ると、ここに一つ大きな落とし穴がありました。

売上を伸ばすことだけをゴールにすると、

売上につながりそうな行動は、ほとんど全部「やった方がいいこと」になります。

  • もっと投稿した方がいい。
  • もっと商品を増やした方がいい。
  • もっと仕入れた方がいい。
  • もっと撮影した方がいい。
  • もっとお客様に喜んでもらえることをした方がいい。

一つ一つは間違っていません。

実際、それをやったから売上も伸びました。

でも、

できることが増えるほど、
やることも増えていく。

知識も増える。
技術も増える。
売上も増える。

なのに、私の働き方はずっと、

「自分が必死に頑張る」

のままでした。

当時の私は、売上のゴールは考えていました。

でも、

「私は、どんな毎日を送りながら、この仕事を続けたいんだろう?」

までは考えていなかったんです。

辞めるきっかけになった、小さな違和感

そんなある日、カメラのレッスンに参加しました。

そこにいた人たちは、花を見ながら、

「きれいですね!」
「この光、すごくいいですね!」

と楽しそうに話していました。

その横で私は、

「この構図ならInstagramで伸びそう」
「この色なら売れそう」

そんなことを考えていました。

その瞬間、

「羨ましいな」

と思ったんです。

花を見て、ただ「きれい」と思っている人たちが。

私は花が大好きだったはずなのに、

いつの間にか、

「これは売れるか?」
「投稿に使えるか?」
「どう見せれば反応が取れるか?」

という目で花を見るようになっていました。

帰りの車の中で、泣きました。

売上が落ちたわけではありません。

仕事が失敗したわけでもありません。

むしろ、うまくいっていました。

だからこそ、

「うまくいっているのに、私はこの先を続けたいと思っていない」

ということを認めるのが、結構しんどかったんだと思います。

花を仕事にしたことが間違いだったわけじゃない

当時は、

「私は本当は花で稼ぎたかったんじゃなくて、花のある暮らしがしたかったんだ」

と思いました。

それも間違いではありません。

でも、今はもう少し違う見方をしています。

花を仕事にしたこと自体が間違いだったわけではない。

オンラインショップを始めたことも、売上を伸ばそうとしたことも、私は後悔していません。

問題だったのは、

「好きなものを仕事にすれば、好きな毎日になる」と勘違いしていたこと。

当時の私は、どこかでそう思っていたんだと思います。

でも実際には違いました。

同じ「花の仕事」でも、

  • どんな商品を扱うのか。
  • どれくらい在庫を持つのか。
  • 誰が管理するのか。
  • どれくらい自分が働くのか。
  • 人に任せられるのか。
  • 自分がいなくても回るのか。
  • どこまで事業を大きくしたいのか。

その構造によって、毎日の暮らしはまったく変わります。

サイトを売ろうとして、さらに分かったこと

オンラインショップを辞めることを考え始めた私は、最終的に「サイト売却」にも挑戦しました。

約22か月かけて育ててきたオンラインショップです。

ただ閉じるのではなく、

誰かに事業ごと引き継いでもらえないだろうか?

と考えたんです。

実は私が「サイトは売却できる」と知っていたのは、ブログを教えてくれた友人の影響でした。

その友人はブログ運営でも、自分一人ですべての記事を書くのではなく、人を雇って記事を書いてもらっていました。

さらに、育てたサイトを実際に売却した経験もありました。

それを見ていた私は、

「事業って、自分一人が全部やらなくてもいいんだ」
「育てたWebサイト自体が、誰かに引き継げるものになるんだ」

ということを知っていました。

そこで私も、花苗オンラインショップの売却活動を始めました。

ところが、実際に買い手候補の方と話していくと、別の問題が見えてきます。

花苗の管理には場所が必要。
毎日の水やりも必要。
植物を扱える人も必要。

そして、お客様の中には、私の発信や世界観を見て購入してくださっている方もいました。

つまり、

私が頑張ることで成り立っていた部分が、かなり多かった。

売上があることと、

「他の人がそのまま引き継いで運営できること」

は、まったく別だったんです。

自分の人件費を「0円」にしない

サイト売却を検討したことで、もう一つ意識するようになったことがあります。

それが、自分自身の人件費です。

個人事業をしていると、自分が働いた時間をつい0円で考えてしまいます。

自分が夜中まで作業しても、

「自分でやっているから、人件費はかかっていない」

と考えることもできます。

でも、

もし自分以外の誰かがこの仕事をするとしたら?

当然、人件費がかかります。

そこで私は、自分がショップ運営に使っていた時間も時給換算し、人件費として考えるようになりました。

すると、

「売上はいくらあるか」

だけでは見えなかったものが見えてきます。

この事業を回すために、本当はどれくらいの労働が必要なのか。

これも、今の私が事業を見るときに大切にしている視点の一つです。

会社でやっていた「マニュアル化」ともつながった

面白いことに、この考え方は私の中で「新しいもの」ではありませんでした。

私は会社員として働く中で、業務改善やマニュアル化にも取り組んできました。

どうしたら作業時間を短くできるか。
どうしたらミスを減らせるか。
どうしたら、その人しかできない仕事を減らせるか。

手順を整理して、

「誰がやっても、ある程度同じようにできる状態を作る」

ということをずっと考えてきました。

そして、ブログを教えてくれた友人に、会社では逆に私が時短方法やマニュアル化の大切さを教えていました(笑)

友人から私は、

ブログ・外注・サイト売却

という考え方を知った。

私は会社で、

時短・標準化・マニュアル化

を経験していた。

そして自分でオンラインショップを作り、売却しようとしたことで、その二つがつながりました。

会社で考えていたのは、

「私じゃなくても、この仕事ができるか?」

サイト売却で問われたのは、

「あなたじゃなくても、この事業を運営できるか?」

ほとんど同じだったんです。

私は、経験をそのまま終わらせない

振り返ると、私の仕事は結構バラバラに見えます。

  • 会社員として業務改善をする。
  • 花にハマる。
  • オンラインショップを作る。
  • Instagramを運用する。
  • ブログを書く。
  • サイト売却に挑戦する。

そして今は、個人事業の方の事業や集客を一緒に考える仕事をしています。

でも、自分の中では全部つながっています。

  • ブログを教えてもらった経験も。
  • 会社でマニュアルを作った経験も。
  • オンラインショップが売れた経験も。
  • 働きすぎた経験も。
  • サイトを売ろうとして、売れなかった経験も。

その都度、

「ここから何が分かった?」

を拾って、次へ持ってきました。

だから今の私は、

私は、経験をそのまま終わらせない。

そう思っています。

そこで得たものを次の場所へ持っていく。

そこで新しく得たものと統合する。

また使ってみる。

すると、そこからまた新しいことが分かる。

そうやって、経験を重ねるたびに、少しずつ先へ進んできたんだと思います。

今なら、売上目標より先に考えたいことがある

「もっと売上を伸ばすにはどうしたらいい?」

と聞かれたら、今でもいろいろ答えられると思います。

でも、その前に一つ聞きたい。

「その売上を作った先で、どんな毎日を送りたい?」

  • 売上を増やしたい。
  • お客様を増やしたい。
  • フォロワーを増やしたい。
  • 事業を大きくしたい。

もちろん、それも大切です。

でも、

その売上を作るために、毎日何時間働くのか。

自分がやり続けるのか。

誰かに任せるのか。

家族との時間はどうするのか。

5年後も同じ働き方を続けたいのか。

そこまで考えないまま売上だけを追うと、

事業は成長しているのに、自分が欲しかった暮らしから離れていく

こともあります。

私は、それを一度経験しました。

だから今は、

「売れるか?」だけではなく、
「その事業を、どんな構造で続けたいか?」

まで考えるようになりました。

花屋を辞めたことも、今につながっている

私は花苗のオンラインショップを辞めました。

でも、花を手放したわけではありません。

今でも庭仕事をします。
寄せ植えも作ります。
花の動画をInstagramに投稿することもあります。

ただ、花との関わり方を変えました。

そして、オンラインショップを辞めた経験も捨てていません。

  • あの2年間で覚えた集客。
  • Instagram。
  • ブログ。
  • EC。
  • 撮影。
  • 商品設計。
  • 事業運営。
  • 業務改善。
  • そして、辞めるという判断。

全部、今の仕事の中に残っています。

だから私は、

「辞める=それまでが無駄になる」とは思っていません。

そこで得たものを持って、次へ行けばいい。

そして次の場所で、新しい経験と組み合わせればいい。

私にとって働き方を変えるということは、

過去を捨てて別人になることではなく、これまでの経験を持ったまま、次の形へ進むこと

なのだと思います。

花屋を辞めたことも、

遠回りではありませんでした。

今の私の仕事や考え方を作っている、ちゃんと一つの材料になっています。

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