メルカリハロの撤退から学ぶ「個人事業の維持とブランド転換」|撤退は敗北じゃない

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メルカリハロの撤退から学ぶ「個人事業の維持とブランド転換」撤退は敗北じゃない

こんにちは、和花人のMIHOです。
今日、「メルカリ ハロ」の撤退ニュースを見て、色々と感じたことがありました。

あのメルカリでさえ、新規事業を2年も経たずに終了するというニュース。

正直、「大手でもこういうことがあるんだ」と驚いたと同時に、「じゃあ私たち個人は、どうすれば“撤退せずに続けられる”のだろう?」と考えさせられました。

今回の記事の目次

メルカリ ハロの撤退ニュースを見て思ったこと

メルカリが挑戦した「メルカリ ハロ」は、数時間単位の仕事を探せるスキマバイトアプリ。

「メルカリで働くをもっと身近に」というキャッチコピーで、「フリマアプリ」から「働くプラットフォーム」へと、まったく新しい文脈に挑戦した事業でした。

けれど結果は、わずか2年ほどで撤退。

理由は公式には「事業継続が難しいため」とだけ説明されていましたが、実際にはユーザー数の伸び悩み・利用率の低さ・競合優位性の欠如があったようです。

MIHO

このニュースを目にしたとき、私はふと立ち止まりました。
「これは、もしかしたら他人事じゃないかもしれない」と。

なぜなら、私自身もオンラインショップを閉じて、ブロガーというまったく新しい挑戦に踏み出したからです。

メルカリが「売る」から「働く」に挑戦したように、私は「モノ(花苗)を売る」から「コト(花のある暮らしの提案)を伝える」へシフトしている。

この「文脈の転換」――つまり、マーケティングでいう“ブランドの意味づけを変えること”が、まさに今の私に課せられた大きなテーマなんです。

モノからコトへ。私のブランド転換のリアル

花屋のオンラインショップを運営していた頃は、お客様が求めていたのは「商品」でした。
つまり、“どんな苗が届くか?”“寄せ植えが可愛いかどうか?”というモノの価値

でも今、私が発信している「mihorinblog」では、花苗そのものではなく、「花のある暮らしの楽しみ方」や「季節を感じる生き方」を伝えています。

つまり、情報や体験の価値=コトの価値に軸を移しました。

MIHO

お客様から見れば、「買うお店」だった私が、「読むブログ」「学ぶ場所」になったわけで、これはかなり大きな“文脈の転換”です。

ここで私が一番意識しているのが、「理解してもらう努力」と「興味を持ってもらう工夫」です。

① 目的の「再定義」を伝える

「私は花を売る人ではなく、花のある生き方を提案する人です。」

この一文を、自分のブログやSNSで意識的に何度も伝えるようにしています。
再定義を伝え続けることで、少しずつ、“花屋さん”から“伝える人”として見ていただけるようになってきました。

ただ、まだ自分の中で“軸(理念や理想)”が完全にクリアになったわけではありません。
だからこそ、これからも発信を続けながら、その軸を少しずつ磨いていきたいと思っています。

② フォロワーに“ストーリー”を共有する

「どうして方向転換したの?」と聞かれたら、私は正直にこう答えます。

「売ることに疲れたから」ではなく、「もっと心に響く形で、花のある暮らしを届けたかったから」。

その想いをストーリーとして発信し続けることで、少しずつではありますが、フォロワーさんが“変化を応援する存在”へと変わってきているのを感じます。

③ 体験を提供する仕組みをつくる

これからは、ブログやYouTubeなどを通して「季節の寄せ植え」や「花を使った心の整え方」など、体験として感じてもらえる発信も少しずつ形にしていきたいと思っています。

たとえ商品を販売しなくても、花を通して“心が動く瞬間”を共有できたら──
それが、信頼や共感につながっていくのかもしれません。

メルカリと私…違う業種でも本質は同じ

メルカリが苦戦した理由のひとつに、「ユーザーの頭の中のイメージが切り替わらなかった」という分析があります。

“メルカリ=売る場所”という認識が強すぎて、“働く場所”にはなれなかった。

これ、私にもまったく同じことが言えると思いました。

“花屋=花を売る人”という認識のままでは、“花を通じて生き方を伝える人”としては見てもらえない。

だからこそ今は、情報発信を通じて「理解」してもらう時間を作るようにしています。

どんなに良い仕組みを作っても、“人の心が動いていなければ”成り立たない
メルカリの事例は、そのことを教えてくれた気がします。

続けるための3ステップ

じゃあ私たちはどうすれば“撤退せずに続けられる”のか?

ポイントは、感情ではなく構造的に「見直しポイント」を決めておくことです。

STEP①|数字より“傾向”を見て判断する

例えばブログなら、PVが落ちても「読者の滞在時間」が伸びているなら◎。
お客様の行動が「買う→読む」に変わっただけかもしれません。

大事なのは“変化の理由”を見抜くこと。
一喜一憂するんじゃなくて、「波」を観察する感覚が大切です。

STEP②|撤退ラインを最初に決めておく

撤退ラインを決めるのは、やめるためではなく冷静に続けるため

「半年でPV1000未満なら路線を見直す」

そんなふうに、最初から数値基準を設定しておけば、感情に流されず冷静に判断できます。

STEP③|“熱量・需要・仕組み”のバランスを定期チェック

  • 熱量(やりたい気持ち)
  • 需要(求められているか?)
  • 仕組み(持続できるか?)

この3つが揃っていれば、どんなに小さくても続けられます。
ひとつでも欠けたら、見直しや方向転換のサインです。

トライアル&エラーと戦略的撤退の関係

メルカリの「ハロ撤退」は、一見“失敗”のように見えて、実はトライアル&エラー(試行錯誤)の結果としての戦略的撤退なんですよね。

マーケティングの世界では、挑戦を続ける企業ほどこの3つのプロセスを回しています。

段階内容意味すること
トライアル&エラー新しいことを試し、学びながら進める段階まずは行動し、反応を観察する“挑戦期”
PDCA計画・実行・検証・改善を繰り返す段階継続して精度を上げていく“改善期”
戦略的撤退方向転換・再構築のための決断うまくいかない部分を早めに手放す“再スタート期”

この3つは、「やめる」「直す」「続ける」を行き来する循環の仕組みです。
挑戦して、見直して、もう一度挑戦する。
その中でブランドも人も成長していく。

つまり、“撤退”は終わりじゃなく、挑戦を続ける仕組みの一部なんです。

私の場合の「戦略的撤退 → トライアル&エラー → PDCA」

MIHO

一般的には「トライアル&エラー → PDCA → 戦略的撤退」という順番で語られますが、私の場合は逆でした。

まず最初に、戦略的撤退
オンラインショップという形を手放し、方向性を整理したところから、次の挑戦が始まりました。

段階内容現在の状態
戦略的撤退オンラインショップを閉じ、働き方と方向性を整理「花を売る人」から「花を通して生き方を伝える人」へ転換
トライアル&エラー新しい発信形態を試し始めている段階ブログ・動画・SNSでの新しい表現を実験中
PDCA投稿の反応を見ながら内容を改善していく段階インスタやYouTube、ブログでの改善・最適化を継続中

つまり、やめることから始まった挑戦なんです。
花屋という形を閉じたからこそ、ブログ・コンサル・クリエイティブという「次の芽」が見えてきた。

いまの私は、まさにトライアル&エラーとPDCAの最中
実験と改善を繰り返しながら、自分にとって一番自然な表現と働き方を探している途中です。

「やめる勇気」は「進む勇気」と同じ

私はオンラインショップを辞めたことを「撤退」とは思っていません。
むしろ、「次の花を咲かせるための剪定」でした。

“やめる”ことは、“終わる”ことじゃない。
「形を変えて続ける」ことなんです。

メルカリも、ハロ事業をやめたことで本体サービスにリソースを集中させ、新しいAI機能や出品サポートを強化していくといわれています。
これも、挑戦を続けるための「戦略的撤退」です。

私も同じ。
「花屋」という形を閉じたことで、「ブログ」や「コンサル」「クリエイティブ事業」という新しい可能性が見えてきた。

つまり、撤退は“終わり”ではなく、“循環のはじまり”

最後に|読んでくれたあなたへ

この記事を読んで、「自分の事業はどうだろう?」と感じた方へ。

MIHO

私は、成功の反対は失敗じゃなくて“停滞”だと思っています。

去年と同じことしかやっていない。
売上が下がりはしないけれど、上がりもしない。
──そんな状態でいること自体が、事業者として少し残念な姿だと思うんです。

動きながら考える。
試して、感じて、必要ならやめて、また新しく作る。
その循環の中で、本当の「自分らしい働き方」を見つけていく…。

メルカリの撤退は、「挑戦を続けるための撤退」でした。

私たちもまた、同じように
「やめる勇気」と「続ける覚悟」を持って、自分のペースで進んでいけばいい。

どちらも勇気がいるけれど、焦らずに、でも止まらずに──自分らしいペースで、挑戦し続けましょうね。

メルカリハロの撤退から学ぶ「個人事業の維持とブランド転換」撤退は敗北じゃない

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